早期教育について
以前は3歳までの教育が有効とされていました。
背 景
アメリカの教育学者と政府高官での会議で当時女性雇用機会均等の遂行状態で子育てがないがしろにされてきつつあり、幼児期の育児がうまくなされていない家庭での子供が成人してからの犯罪発生率が高いという状況から『とりあえず3歳までは、こどもの世話をしましょう』という結果が出されたことから端を発しています。
その声明をもって、様々な業者が3歳までの教育を売りに、宣伝している状況が続いています。これがいわゆる『三歳児神話』と言われるものです。
しかし、その後のアメリカの調査では、『3歳までに発達能力が低下するのは、空間認知能力と運動能力であり、知識や、思考能力の発達は15歳まで続く』ということになりました。
例えば、バイオリン演奏における小指と中指の動きなど、特殊な運動に関する能力のみが早期に発達能力が低下すると考えられています。
英語の教育など、言葉や知識に関する能力は、確かに、早期教育によって飲み込みは早いが、6歳以下の場合は、教育を止めると、速やかに忘れるため、早く始めても、持続・維持操作を行う必要があります。
早期教育に走るご両親の主目的は、『将来、金銭的に困らないように、高い地位につけるように』という希望を持っていると思います。そのため、教育(読み・書き・算盤)を早期から教えようとするわけですが、他人の気持ちを知り、共感し、共存していこうとする考え(社会性)を育まなければ、それらは身につかないか、身についても使えない人間になります。そうなれば、結果的に、金銭的にも、地位にも恵まれない人間に育ってしまいます。
人間の脳の能力は数多くあります。しかし、その能力は社会生活で有効に使われてこそ、評価される(地位や金銭的報酬につながる)ものです。その能力を身に着けるために、なにが必要でしょうか?
他人の気持ちを知りたいと思わなければ、場の雰囲気や、人の表情を理解しようと思いません。
他人の気持ちを知りたいと思わなければ、言語能力は発達しません。
他人の気持ちを理解し、共感し共存していこうとする能力(社会性)がまず発達していなければ、
数学が天才でも、様々な知識を持っていても、有効利用できません。
人を共感させる音楽を作ることも、弾くこともできません。
人を共感させる絵を描くこともできません。
情緒・社会面・母子父子愛着形成【喜怒哀楽、相手の気持ちを察する、良い事を教える、悪いことを教える、努力した事を認められる、自分が愛され、個人として存在を認められている事を知る、集団行動での自我の抑制】の教育は、家でいうなら、大事な基礎工事部分に相当します。いくら知識面を飾り付けても、総合的な人間として役立たずとならないよう育ててあげてください。
まとめ
※早期は運動・情緒面・社会性の教育が最優先事項です。
※子供の意思を尊重する(興味を示している様ならする)
※親も興味があって、子供と一緒に長く続けて行ける様なら早期教育を行っても意味がある。