各種渡航ワクチンの予約受付中。輸入ワクチンあります。

デング熱ワクチン第三相試験結果 – 生馬医院お知らせブログ – 和歌山市 の小児科 生馬(いこま)医院|小児科 ・ 内科 ・ 循環器科 ・ アレルギー 科 呼吸器科なら 和歌山市 の 生馬医院

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本年夏に日本をにぎわせたデング熱。

太平洋地域では普通にみられる感染症です。

このデング熱に対して、海外で、もうすぐワクチンが発売されます。

サノフィパスツール社製遺伝子組み換え生デングウイルスワクチン(recombinant, live-attenuated,Chimeric Yellow Fever/Dengue virus- Tetravalent Dengue Vaccine: CYD-TDV)は、2014/10/11に第三相試験結果が発表され、現在最も開発が進んでいるデング熱ワクチンです。

このワクチンは同じフラビウイルス科で安全性が確認されている生黄熱病ウイルスワクチン株の遺伝子を変更して、表面に4種類のデングウイルス抗原を表出させたワクチンだそうです。

このワクチンは第三相臨床試験にて、2~14歳の10275人のアジアの子供に使用されました。(0、6、12か月の3回接種)


※ここ、大事です。
 ところで、少し話しがそれますが、日本で開発された世界初のセービン株由来不活化ポリオワクチンの入った、4種混合ワクチン(2012年10月発売)の第三相試験の人数知ってますか?

正解)

テトラビック:247人

クアトロバック:221人


2桁も違いますね(汗。
話をデングワクチンに戻しますw。

総合的な効果

発症予防効果 55%(95%CI:47-62%)
出血熱予防効果 81~89%(95CI:43-95%~95CI:58-98%)
  • 罹患して発症しても症状は緩和される。
  • 1人だけ、ADEMを発症した。

ウイルス型別効果

1型 2型 3型 4型
50% 35% 78% 75%

※2型は有意差なし。

という事で、2型に対して以外は、良好な結果だったようです。

ちなみに、本年東京で流行したタイプは1型でしたが、2型もそこそこの頻度(多くは無い)で流行していますので、ワクチンを皆が接種しだしたら、2型がメインになってくる可能性がありますので、この辺の問題があります。

武田製薬も同様のワクチンを現在開発中ですが、発売まではあと10年位かかりそうで、

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虫除け剤での予防が重要

ネッタイシマカ、ヒトスジシマカによって媒介されますので、虫除けがやはり重要となってきますが、ユーカリ、シトロン(柑橘)、ラベンダーなどによる虫除け効果は無効とされており、東南アジアに行く方は、今まで通り、Deet製剤による予防が大切です。

Deet製剤は、10%以上の含有量がなくては、無効で、この濃度を含むものは、ムヒ虫除けとフマキラースキンベープしか販売されていません。これは、国内法で、12%以上の濃度の虫除けは、病院以外での販売が禁止されているためで、これでは、3時間程度で効果が切れるため、3時間おきに塗布する必要がでてきます。

当院では、渡航者用に12時間持続するDeet34.34%含有の製剤を販売しています。

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