赤ちゃんの発達過程
生後0〜1ヶ月 |
原始反射、原始行動 |
動作について |
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1-2ヶ月 | 認知能力の勉強 | 視力がやや発達し、以前より物が見えるようになりますが、まだまだ解像度が悪く、母親の顔を見ても、眼、鼻、口を見分けることが出来ず、視線検査では、母親のおでこのあたり(毛の生え際で黒白のコントラストが強い部分)だけを見つめています。ですから、この時期、赤ちゃんは母親の眼を見つめることはできません。 しかし、母親(だれか)が側にいるか、いないかは、音や眼で認知しており、鼻温度測定では、変化が見られています。(これは、誰かが側にいると安心しているが、いなくなると、不安を感じ、血中にカテコラミンが増加した結果、皮膚血流が低下し、鼻温度が低下するためと考えられています。)→よって、この頃から抱き癖が出現します。抱かれていることが認知出来、それに心地よさを覚えるため、抱かれることを要求するようになってくるということは、赤ちゃんが前より『賢くなった』事を意味します。抱き癖は付けてはならないと考えるのは『自分のこどもは賢くなってはならない』と言っているようなものです。 |
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2-3ヶ月 | この時期になると視力はさらに発達し、視線検査では、母親の眼、鼻、口を認知できています。(この時期から赤ちゃんと母親は見つめ合うことができるようになります。) 眼、鼻、口、眉毛の組み合わせは、人の表情〜感情を表します。よって、この時期の親子の語りかけ訓練を通して、赤ちゃんは人間の喜怒哀楽を表情から読み取る能力を身に着けていきます。(この結果、人の眼を見て笑うという動作がでてきます)また、軟語と呼ばれる、(アーアー、ウーウー)などの発声訓練を親子の語りかけの中で自分で行います。 |
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3-4ヶ月 | 音に対する興味や、音方向を読み取る能力が出てくるとともに、首の筋力増加もあって、音のする方向に顔を動かすことが出来るようになります。) | |||
4-5ヶ月 | 自我の出現 (獲得した認知能力を使って考え、自分の欲望を表現し始める時期) |
広い意味では抱き癖は自己表現の最初と考えられますが、多くの赤ちゃんが精神的な自己欲望を表出してくるのはこの時期からとなります。以前の1ヶ月間で勉強して分かっていますから親の顔色からそのときの雰囲気を察知することが可能となるため、いい加減な態度で赤ちゃんに接すると赤ちゃんは怒ってきます。 また、夜鳴きが出現しはじめるのもこの時期です。(一般的な夜鳴きは、睡眠サイクル不安定の結果、覚醒したとき、真っ暗で不安を感じて泣く行為ですので、不安を抱くという自我の出現時期から始まります) 首の筋力は発達し、やっと頭を支えること(頚定)が出来るようになります。 手の運動は物を与えるとつかむことが出来、両手をあわせて正中で手を咥える動作が可能となります。 |
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5-6ヶ月 | 運動能力(筋力と平衡感覚)の発達 (自我の欲望に引っ張られる形で、自分の体を動かそうと努力し、運動能力を発達させていく時期) 筋力は体の正中部分から末梢に向かって発達していきます。 |
寝返り | 赤ちゃんは寝たきり状態から徐々に視点が高くなっていきます。 そうなるとさらに遠くを見渡せることが出来、視野が広がり、さらに興味をそそられることとなります。 その結果、立ち上がって歩こうとしてきます。 (立つことによって、視野が広がり、興味をもった対象まで移動し、自分の欲望を満たしていくという連鎖で歩行運動が発達していきます。) |
この時期、(多くは11ヶ月頃までに)他人を認知することが出来るようになってきます。(人見知り) 人見知りは他人を見て泣くことではなく、他人を他人と認知する事です。よって、泣かなくても表情が変われば、OKです。 |
6-7ヶ月 | 腰部筋力の発達 | |||
7-8ヶ月 | 殿部大腿部筋力の発達→お座りが可能となります。 | |||
8-9ヶ月 | 四肢筋力の発達1→ハイハイが可能となります。 | |||
9-10ヶ月 | 四肢筋力の発達2→つかまり立ちが可能となります。 | |||
10-11ヶ月 | 下肢筋力の発達1→つたい歩きが可能となります。 | |||
11ヶ月-1歳半 | 言語発達 (母子父子関係から社会性が育まれる過程で自ら言語を理解し、利用しようとしてくる時期) |
下肢筋力の発達2→独歩が可能となります。 | (単語)名詞から覚えていきます | |
1歳半-2歳 | 動詞を加えて組み合わせて使い始めます(二語文) こうなると自分の思っている事を言葉をつかって親に示す事が可能となり、自分の思った欲望を言葉を通じて表出してきます。 言葉でしか理解しようとしない親の場合、この時期で初めて子供がわがままだと感じることでしょう。だから第一次反抗期などと称されているのでしょう。 しかし、こどもは4ヶ月の時点で自我をもっており、言葉や態度で表すことができなかっただけです。 |